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森山 清史; 中村 秀夫; 丸山 結*
Nuclear Engineering and Design, 236(19-21), p.2010 - 2025, 2006/10
被引用回数:23 パーセンタイル:82.01(Nuclear Science & Technology)軽水炉シビアアクシデント時における溶融炉心/冷却材相互作用(FCI)の粗混合過程及びデブリベッド形成過程を解析的に評価するため、FCI粗混合解析コードJASMINE-preを開発した。JASMINE-preは融体ジェット,融体粒子,融体プールの3成分からなる融体モデルを、二相流解析モデルと連成したものである。二相流モデルは原研で開発されたACE-3Dコードに基づくものである。融体ジェット及び融体プールモデルは各々水中を流下する溶融炉心と底部で塊状になった融体を一次元で表したものであり、融体粒子モデルではラグランジュ的なグループ粒子の概念を用いている。また、簡易的なモデルとして、静止水中における粒子の生成と沈降・冷却のみを考慮したコード「pmjet」を開発した。これらのモデルを用いて、コリウム融体の冷却実験であるFARO実験のうち、水プールが飽和温度の場合と高サブクール条件の場合のシミュレーションを行った。JASMINE-preによる計算結果は、圧力上昇及び融体分裂について実験とおおむね一致した。また、計算結果より、粗混合領域内の溶融状態のコリウム質量は、定常的な融体ジェット分裂のもとでほとんど一定に保たれることがわかった。さらに、この粗混合融体量の計算結果について、JASMINE-preとpmjetの間でよい一致が見られた。